介護の仕事に従事していると、社会復帰を目指している要介護者と仕事上関わる事もあります。体に障害を負っている人やあるいは高齢で身体能力が衰えた人でも、訓練次第では一般社会に復帰できます。できれば介護の手を必要とせず、自主的に暮らせる方が本人にとってのためになります。
そこで介護する側としては、できるだけ社会への復帰を後押しするために、役立つコツを知っておいた方がいいでしょう。社会復帰をサポートするコツは、要介護者本人がやれることはできるだけ手を貸さず、本人に行わせることにあります。介護する側がなんでも要介護者の身の回りの世話をしてしまうと、社会に復帰する能力を伸ばせません。たとえ不器用でうまくいかなくとも本人に何でもやらせた方が、失われた能力が回復し復帰できる可能性が高くなります。ただし日常生活で行う必要がある作業の中には、本当に介護が必要な場面もでてくるでしょう。そこでどのような時に、本当に介護サポートが必要であるか見極めるよう、介護側は心掛けなければなりません。介護が必要であるにもかかわらず本人に行わせようとすると、事故が発生する可能性も否定できません。
そこで介護が必要かどうか正確に判断するため、専門家のアドバイスを受けることも時には必要です。要介護者の治療にあたっている医師や療法士がいるなら、どの範囲まで介護が必要であるのか具体的な忠告を得られます。こうして要介護者を取り巻く人たちが、互いに協力して安全な範囲で自立を促すようにすれば社会復帰は早くなるでしょう。